こんにちは。商いの価値を再定義し伝える専門家、三浦事ム所の三浦路夫です。
「誠実」「挑戦」「協力」。行動指針に並ぶ言葉は、どれも大切です。けれど、これを読んだ新人が、明日の仕事で何を変えるかまで想像できるでしょうか。
行動指針は、具体的な選択に使えて初めて働きます。私は、一つの言葉につき、社員が実際に迷う場面を添えることをおすすめします。
例えば、納品前に小さな誤りを見つけた場面。自分で直せそうなので、誰にも言わず処理する人もいるでしょう。修正によって他の工程へ影響が出るなら、直す前に共有する必要があるかもしれません。
ここで「誠実に対応しよう」と言っても、行動は決まりません。「自分で直せる場合でも、他の仕事へ影響しそうなら担当者に知らせる」とすれば、確認すべきことが見えます。
細かく決めるほどよいわけではない
すべての場面の正解を書こうとすると、指針は長くなり、読まれなくなります。必要なのは、判断するときの理由です。この例なら、自分の作業を終わらせるだけでなく、次の人が誤った前提で進めないようにするため、と説明できます。
理由がわかれば、書かれていない場面にも応用しやすくなります。迷ったときの相談先を添えておくことも重要です。
そして、早く相談した社員を、上司がどう受け止めるか。ここまで含めて考えないと、指針だけが浮いてしまいます。相談するたびに責められるなら、社員は問題を小さく見せたくなるでしょう。
最初は、一つの指針で十分です。最近迷った案件を取り上げ、「この言葉を使うなら、何を見て判断するか」を話し合ってみてください。理念に合う言葉を増やすより、社員が使える判断を一つ増やすことに意味があります。
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