こんにちは。商いの価値を再定義し伝える専門家、三浦事ム所の三浦路夫です。
お客様から「期待していたのと違う」と言われた。その言葉には、自社のブランドがどう受け取られていたかを知る手がかりがあります。
何を期待し、なぜ自社を選んでくださったのか。そして、実際の体験のどこに違いを感じたのか。苦情をブランディングの視点で考えると、この関係が重要になります。
企業が発信する言葉やデザインは、お客様の期待をつくります。その期待と実際の体験が重なれば、伝えた価値が信頼として積み重なります。反対に、食い違いがあれば、掲げている言葉そのものへの疑念につながります。
苦情から、ブランドの約束を問い直す
例えば、「一人ひとりに寄り添う」と伝えている企業に、「こちらの事情を聞いてもらえなかった」という声が届いたとします。
ここで問われているのは、応対の丁寧さだけでしょうか。お客様は、自分の状況を理解したうえで提案してもらえると思っていたのかもしれません。一方、企業側は、質問に親切に答えることを「寄り添う」と考えていた可能性があります。
この違いを掘り下げると、ブランドの言葉に込めた意味と、お客様が受け取った意味のずれが見えてきます。
必要なのは、ブランドの核に立ち返り、自社が約束する価値を具体的にすることです。「寄り添う」とは、何を理解し、どんな判断をすることなのか。経営者と社員で考え、発信する内容と実際の行動を結び直します。
もちろん、一つの要望に合わせてブランドの軸を変えるわけではありません。その声が、自社の大切にする約束を果たせていない証しなのか。それとも、提供できる価値が違って伝わった結果なのかを見極めます。
苦情の後に会社へ残したいのは、お客様の期待への理解と、自社の約束を果たすための共通認識です。
その学びを言葉と行動に反映することが、ブランドの価値を高めることにつながります。
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